本プレスリリースのPDFファイルはこちらからダウンロードいただけます。
一般社団法人ID認証技術推進協会(代表理事:JR東日本メカトロニクス株式会社 常務取締役 シンクライアントシステム開発本部長 片方 聡、以下「JICSAP」という)は、「顔認証」を用いた本人認証の導入を検討する事業者にとって指南となる「利用シーンに応じた『顔認証』導入ガイドライン」を取りまとめ、このほど公表しました。
「顔」が個人のIDとして用いられる社会が想定される一方で、それを実現するための技術や方法は多様化しています。ID認証技術の普及・推進に取り組むJICSAPでは、交通、流通をはじめとして顔認証の導入や利用が想定される各所の場面を対象に、その導入要件や遵守すべき・揃えておくべき要件を洗い出し、現在稼働している顔認証システムに関して特性調査と分析を行ってきました。
ガイドラインでは顔認証の概要をはじめ、導入時の検討事項として、必要な認証精度や処理速度、認証距離と利用者の移動速度、サービスの提供範囲などについて、網羅的に整理して解説しています。また、顔認証技術に特有のセキュリティ対策例や、個人情報の適切な取り扱い方法、プライバシー保護への配慮などの観点についても、検討のポイントを取りまとめました。
さらには読者に具体的な利用イメージを掴んでいただくことを目的として、顔認証に対応したシステム事例についても4つの場面(決済、入出場ゲート、公共系、本人確認)を選んで紹介しています。
本ガイドラインは、JICSAPが運営する「利用シーンに応じた『顔認証』導入要件等に関する研究WG(作業部会)」にて作成されました。JICSAPでは、生活者が安心・安全をもって、自らの権利を正当に行使していける社会システム作りに貢献していくべく、これからも「ID認証」の課題を対象に据えて活動してまいります。同テーマに関心をお持ちの企業、事業者の皆様のご参加もお待ちしております。
【別添資料】
資料 「利用シーンに応じた『顔認証』導入ガイドライン」
【公表日時】
2023年6月2日(金)
【公開場所】
本冊子はJICSAPのWebサイトにてPDF版を無償でダウンロードできます。
https://jicsap.com/jicsap_faceauth_guidline_20230602/
※ダウンロードには個人情報の取り扱いに関する同意ならびに各種情報入力が必要です。
JICSAP「利用シーンに応じた『顔認証』導入ガイドライン」
【目 次】
1. はじめに
1.1 本ガイドラインの目的と想定読者
2. 顔認証とは
2.1 顔認証の概要
2.2 顔認証システムの概要
2.3 顔認証を導入する利点
2.4 顔認証導入時の留意点
2.5 顔認証技術とプライバシー
2.6 顔認証技術の評価指標
3. 顔認証導入時の検討事項
3.1 顔認証の用途
3.2 必要な認証精度
3.3 対象ユーザー数
3.4 必要な処理速度
3.5 認証距離と利用者の移動速度
3.6 ゲートの有無
3.7 認証する機器
3.8 認証する場所
3.9 マスク着用の有無
3.10 サービスの提供範囲
3.11 マルチベンダー対応
4. セキュリティ対策
4.1 認証技術によるセキュリティ対策
4.2 個人情報保護法を満たすための対策
4.3 システムによるセキュリティ対策
5. 顔認証に対応したシステムの事例
5.1 決済システムの例
5.2 入出場ゲートシステムの例
5.3 公共系システムの例
5.4 本人確認システムの例