■ ICカード実装仕様「JIS X 6319シリーズ」について


ICカードの国内互換性を図るために、日本ICカードシステム利用促進協議会(JICSAP)は経済産業省と協力して、ICカード実装仕様「JIS X 6319」を作成しました。

この実装仕様は、次の部編成となっています。

構   成 JIS No.
  第1部 : 外部端子付きICカード JISX 6319-1
  第2部 : 外部端子なし近接型ICカード JISX 6319-2
  第3部 : 共通コマンド JISX 6319-3
  第4部 : 高速処理用ICカード JISX 6319-4

この実装仕様の制定により、従来、ICカードの開発を行う場合、多くの規格(ISO/JIS)を参照しなければならない煩雑な作業から開放され、国内の各機関で調達するICカードの基本的な互換性を確保することが可能となりました。

2006年のSC17総会のNational Reportでは、同様に「JIS X6319」が紹介されました。

The IC cards specifications of implementation have been established as
JIS X 6319 series.


Japan IC Card System Application Council (JICSAP) cooperating with the Ministry of Economy, Trade and Industry in attempting the domestic compatibility of the IC cards has created the specifications of implementation for integrated circuit(s) cards (JIS X 6319 series). The Japanese Industrial Standard (JIS) have the following parts;

 Part 1: Integrated circuit(s) cards with contacts,
 Part 2: Proximity cards,
 Part 3: Common commands for interchange, and
 Part 4: High speed proximity cards.

Thanks to these specifications of implementation, the basic compatibility of the IC card in each domestic organization has been secured, and the developing work of the IC card systems has been released from the complex work that a lot of standards (ISO/JIS) must be referred to.

「JIS X6319」シリーズは、当初NTTデータが国内各企業16社と共同に作成した業界標準実装仕様であるS型ICカード仕様を、初期の「ISO/IEC 7816」シリーズ規格の制定にあわせて作り直した「JICSAP V1.0」を基本に、更に、その後の「ISO/IEC 7816」シリーズ規格の改訂に合わせた、「JICSAP V2.0」へと発展させました。

この時期には、全銀協の制定した「キャッシュICカード仕様」に、「JICSAP V2.0」が参照されています。

さらに、IC運転免許証仕様の制定が検討されている時期となると、公的分野のICカードシステムの開発が盛んになりました。しかし、JICSAP仕様は1民間のICカード仕様であることから、採用が限定されているという状況が続き、JICSAPとしては、この実装仕様のJIS化を図ることになりました。

これを実施するに当たって、次の方針が取り決められました。

  1.最新のISO規格に従うこと。

  2.従来の外部端子付ICカードインタフェースに加えて、外部端子なしICカードインタフェース
    を追加する。

  3.当時JR東日本などによって、交通機関に採用されようとしていたサイバネ仕様の外部端子
    なしICカード使用を、この実装仕様に含むことで、国内のICカードの全体を網羅すること。

当時の経済産業省の見解では、実装仕様とする場合、まず、基本規格とのダブルスタンダードになるのではないかということが問題であることが挙げられました。

それに対しては、実装記述を分けて対応し、コマンド等の記述は、附属書に纏めることにしました。
この方法は、「JICSAP 2.0」より読みにくくなったという批判もあり、今後の課題となっています。

こうして、公的ICカードシステムが参照できる「JIS X 6319」が制定されました。

「JIS X 6319」は、従来の「JICSAP V2.0」と異なり、仕様のすべてを実装することはないですが、日本の公的システムで参照され、実際の記述に採用されている主なものは、次のものとなります。

  1. IC運転免許証仕様 (警察庁 運転免許課)

  2. ISO/IEC 18013-2 コマンド機能(英文)

  3. IC旅券仕様 (外務省 旅券課)

  4. ICカードバイオメトリクス認証実装仕様2006年度報告書 (NMDA 英文あり)


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